公務員に向いてない人の特徴5つ|警察事務→民間→市役所の私が本音で解説

公務員お役立ち

公務員は「安定していていい仕事」と言われます。だからこそ、しんどいと感じても「こんな恵まれた職場で文句を言う自分がおかしいのでは」と、誰にも言えずに抱え込んでしまいがちです。

はじめまして、「公務員のお悩み相談室」のうすけです。私は新卒で警察事務(給与担当)として働き、その後民間の広告会社に転職し、さらに政令市の市役所へ戻りました。公務員歴は6年です。社交不安障害とうつ病で、休職を3回、退職を2回経験しています。

そして正直に言うと、私は警察事務でも市役所でも「公務員に向いてない」と感じていました。

ネットで「公務員 向いてない人 特徴」と調べると、「スピード感を求める人」「専門性を高めたい人」といった特徴がたくさん並んでいます。どれも間違いではありません。でも、ほとんど書かれていないことがあります。それは、「向いてない」と感じている理由が、本当に仕事との相性なのか、それとも心が疲れているだけなのかという視点です。

この記事では、公務員と民間の両方を経験した私の体験をもとに、公務員に向いてない人の特徴と、「向いてない」と感じたときに気をつけてほしいことをお話しします。

結論:「向いてない」には、相性の問題と「心の疲れ」の2種類がある

先に結論をお伝えします。

  • 公務員に向いてないのは、同じことの繰り返しに意味を見いだせない人、効率化や変化を求める人。私自身がまさにこのタイプでした。
  • ただし、「向いてない」という気持ちは、心が疲れているときにも強く出ます。私は休職中、この2つを区別できず、焦って転職して後悔しました。
  • だから、向いてないと感じたら、まず「元気なときでも同じことを思うか」を確かめてから動くのがおすすめです。

ここからは、私が実際に「向いてない」と感じた場面から順番にお話しします。

私の経歴:警察事務→民間→市役所

まずは、私がたどってきた道のりを簡単にまとめます。

職場主な仕事・できごと
警察事務給与担当。落とし物担当も経験。同期の親友を亡くしたことと、異動期の忙しさが重なって社交不安障害を発症し、休職 → 退職
民間(広告業界)未経験で広告運用コンサルタントに。年収は100万円近く下がった
政令市の市役所教育委員会に配属された時期も。給料は民間時代より150万円くらい上がった

休職は3回で、期間はそれぞれ10ヶ月、8ヶ月、8ヶ月でした。合わせると2年以上、職場を離れていたことになります。

私が「公務員に向いてない」と感じた3つの場面

① 毎日同じ業務の繰り返し:「自分がやる必要ある?」

一番強く「向いてない」と感じたのは、同じ業務をただ繰り返しているときでした。警察事務でも市役所でも同じです。

警察事務で落とし物担当だったときの1日は、こんな流れでした。

  1. 前日分の引き継ぎを受ける
  2. 落とし主へ連絡する
  3. 落とし物を返す

これを毎日繰り返します。市役所で教育委員会にいたときも、毎月同じやり方で決裁をあげて、同じ流れで同じところへ対応することの繰り返しでした。

そのとき頭の中にあったのは、こんな気持ちです。

「これ、誰でもできるんじゃないか」「自分がやる必要あるのか?」

刺激がない。自分でなくても回る仕事を、自分がやっている意味がわからない。この感覚が、じわじわと仕事へのやる気を奪っていきました。

② 警察時代の異動:知らない土地で1人300人分の給与

次にしんどかったのが、警察事務時代の異動です。

業務自体は慣れていた給与の仕事でした。でも、行った先は見知らぬ土地で、周りは知らない職員ばかり。そこで1人で約300人分の給与を担当することになりました。

さらに、ちょうど通勤手当の改定も重なりました。改定作業を他の仕事と並行して進めながら、部下や上司の手伝いもする。それを数週間で全部終わらせるのは、どう考えても無理がありました。

警察事務は、繁忙期には月50〜60時間の残業がありました。「公務員は定時で帰れる」というイメージとは、まったく違う世界です。

③ 市役所の決裁:小さなミスでやり直しになる

市役所で一番苦痛だったのは決裁です。

  • 上司が休みだと、そこで決裁が止まってしまう
  • 日付のミスのような小さなミスでも、最初からやり直しになる

「中身は合っているのに、こんなことでやり直しなのか」と思うたびに、時間の無駄だと感じていました。

ちなみに、年功序列・異動・決裁・前例主義・住民対応など、よく「公務員のしんどいところ」として挙げられるもので、私が苦にならなかったものは、正直ありません。それくらい、私は公務員の働き方に合っていなかったのだと思います。

体験からわかった「公務員に向いてない人」の特徴5つ

ここまでの体験をもとに、公務員に向いてない人の特徴を5つにまとめました。

1. 同じことの繰り返しに意味を見いだせない人

公務員の仕事は、決まった手順を正確に、毎年・毎月くり返すものが多いです。これは住民の生活を支えるために必要なことですが、「新しい刺激がほしい」「成長している実感がほしい」という人にはつらく感じやすいです。

私のように「これ、自分じゃなくてもいいよね」と思い始めると、毎日がどんどん重くなっていきます。

2. 効率化やスピードを求める人

公務員の仕事は、決裁や確認の手順がきちんと決まっています。ミスを防ぐため、公平さを守るための仕組みですが、「もっと速くできるのに」と思う人にはストレスの元になります。

上司が休みで決裁が止まる、小さなミスでやり直しになる。こうしたことを「そういうもの」と受け流せないと、しんどさが積み重なります。

3. 自分から仕事のやり方を変えたい人

「このやり方、おかしくない?」「こう変えたらもっと良くなるのに」と考えるのは、本来は良いことです。でも公務員の職場では、前例どおりに進めることが求められる場面が多いです。

改善したい気持ちが強い人ほど、「言っても変わらない」という無力感を抱えやすくなります。

4. 環境の変化に大きなストレスを感じる人

公務員には異動があります。警察事務でも市役所でも、だいたい2〜4年に1回、長いと5年以上同じ部署にいる人もいますが、基本的には数年ごとに職場が変わります。

異動すると、場所も人間関係も一からやり直しです。私のように、知らない土地・知らない人の中で、いきなり重い仕事を任されることもあります。人間関係を作り直すことに強いストレスを感じる人には、この仕組み自体が負担になります。

5. 「公務員なら楽ができる」と思っている人

市役所では、私の場合、残業は月10時間程度でした。ただし休日出勤は多かったです。警察事務では繁忙期に月50〜60時間の残業がありました。

部署や時期によっては、民間と同じくらい、あるいはそれ以上に忙しくなります。「楽そうだから」という理由だけで選ぶと、理想と現実の差に苦しむことになります。

そのほか、よく言われる特徴

他にも、公務員に向いてない人の特徴としてよく挙げられるものがあります。

  • 頑張った分だけすぐ評価・給料に反映されてほしい人
    公務員の給料は年功序列で、成果がすぐに給料や役職に反映される仕組みではありません。
  • 1つの分野の専門性をとことん深めたい人
    数年ごとの異動で、まったく違う分野の仕事になることがあります。
  • 副業や起業で収入を増やしたい人
    公務員は法律で副業が原則禁止されています。

ただ、私が一番つらかったのは、先ほどお話しした「毎日の仕事に意味を感じられない」ことでした。一般的な特徴に当てはまるかどうかだけでなく、自分は何が一番つらいのかを考えてみてください。

逆に、公務員に向いていると感じた人の特徴

一方で、職場には「この人は公務員に向いているな」と感じる人もいました。共通していたのは、こんな特徴です。

  • 業務に効率化を求めない人
  • 自分から仕事のやり方を変えようとしない人
  • 周りからどう思われても気にせず、淡々と自分の仕事をこなしたい人

こう書くと悪口のように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。決められたことを決められたとおりに、淡々と続けられるのは立派な強みです。彼らは大きなストレスを抱えることもなく、穏やかに働き続けていくのだろうと思います。

つまり、公務員に向いているかどうかは、能力の高さではなく「働き方との相性」で決まるのだと、私は感じています。

注意:その「向いてない」は、心の疲れが言わせているかもしれない

ここが、この記事で一番お伝えしたいことです。

私は、同期で親友だった人を亡くしたことをきっかけに社交不安障害を発症し、休職しました。休職中の私は、「自分は公務員に向いてないんだ」と思い込んでいました。

でも今振り返ると、あれは病気特有の考え方だったのかもしれません。「向いてない」と「病気でしんどいだけ」を、当時の私はまったく区別できていませんでした。

だからこそ焦って、休職中にWebマーケティングのスクールに通い、民間企業へ転職しました。結果、年収は100万円近く下がり、スクールの費用も高くつきました。この1回目の転職は、今でも後悔しています。体調が回復するまでしっかり休んでから考えれば良かった、と思っています。

「向いてない」と「心の疲れ」を見分けるヒント

当時の自分に向けて、確認してほしかったことをまとめます。

  • 元気だったころも、同じ理由で「向いてない」と思っていたか?
    最近になって急に全部が嫌になったなら、疲れが原因の可能性があります。
  • 仕事以外のこと(趣味・食事・睡眠)も楽しめなくなっていないか?
    生活全体に元気がないなら、仕事との相性より先に、心と体を休めることが必要かもしれません。
  • 「今すぐ辞めなきゃ」と焦っていないか?
    焦っているときの決断は、あとで後悔しやすいです。私がそうでした。

眠れない、朝起きられない、涙が出るといった状態が続いているなら、ひとりで抱え込まずに、まずは病院や職場の相談窓口に相談してください。向いているかどうかを考えるのは、そのあとで大丈夫です。

「向いてない」と感じたときの選択肢

向いてないと感じたときに取れる道は、「我慢する」か「辞める」かの2つだけではありません。私が経験した3つの職場を比べると、こうなります。

警察事務民間(広告)市役所(政令市)
給料基準100万円近く下がった民間より150万円くらい上がった
残業繁忙期は月50〜60時間みなし残業で、残業しても給料は同じ月10時間程度(休日出勤は多め)
仕事の楽しさ同じことの繰り返しやりたいことだったので楽しかった興味のないルーティン

選択肢1:まずは休む

心が疲れているなら、休職という選択肢があります。私は3回、合計で2年以上休職しました。休むことは逃げではありません。判断力を取り戻すための時間です。

選択肢2:異動を待つ・別の公務員を目指す

公務員は2〜4年ほどで異動があるので、今の部署がつらいだけなら、異動で状況が変わることもあります。

また、同じ公務員でも職場によって条件は変わります。私は警察事務から市役所に移り、政令市は地域手当が高いこともあって、給料面では大きく良くなりました。一方で、「同じことの繰り返しがつらい」という感覚は、市役所でも消えませんでした。職場を変えて解決するのは「環境の問題」で、「働き方との相性」は変わらないこともあると知っておいてください。

選択肢3:民間へ転職する

働き方そのものが合わないなら、民間への転職も選択肢です。私は民間時代、給料は下がりましたが、やりたい仕事ができて楽しかったのも事実です。

ただし、転職するなら体調が戻ってから、落ち着いて決めること。そして、給料や福利厚生がどれくらい変わるかを、事前に具体的に調べておくことをおすすめします。

まとめ:焦らず、「向いてない」の正体を見きわめてから動こう

最後に、この記事のポイントをまとめます。

  • 公務員に向いてないのは、同じことの繰り返しに意味を見いだせない人、効率化や変化を求める人、環境の変化がストレスになる人
  • 向いているのは、決められたことを淡々と続けられる人。能力ではなく相性の問題
  • 「向いてない」は、心の疲れが言わせていることもある。私は休職中にそれを区別できず、焦って転職して後悔した
  • 向いてないと感じたら、休む・異動を待つ・別の公務員・民間と、選択肢は1つではない

当時の自分に声をかけるなら、こう言います。

「焦るな、他の選択肢も広くみろ」

「公務員に向いてない」と感じること自体は、おかしなことではありません。私もずっとそう感じていました。大事なのは、その気持ちを責めることではなく、心と体を守りながら、自分に合う働き方を落ち着いて探すことです。

この記事が、今しんどい思いをしているあなたの助けに少しでもなればうれしいです。

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